第17号 2004年11月5日(金)

ボリビアは、キリスト教(カトリック)の国です。いつも、子どもたちから「あなたの宗教は何?」と聞かれます。日本人のような「無宗教」が理解されない国なので、慎重に答えます。ここでは、「仏教」という名前は知っているようですが、「神道」は全く知られていません。たまたま牧師さんと話す機会があり、牧師さんはもちろん「神道」についてもご存知でしたが、日本の宗教事情にとても興味を示しておられました。日本はなんだか不思議な国ですよね。

初めての田園生活G〜お盆〜

ボリビアでは、11月2日はトド・サント(Todo Santo)。Todoは「全部の」、 santoは「聖人」の意味です。全ての聖人が戻って来る日といった意味でしょうか。日本のいわゆる「お盆」です。ボリビア全土で、トド・サントの日は、お墓に行き供養をします。

ここサンイシドロのトド・サントはちょっと違います。数日前から、一家総出で、パンやクッキーを山程焼きます。私の家族は3日間かけて、4種類のパン・クッキーを200個ずつ屋外のかまどで焼きました。トド・サント前日、お墓の掃除をし、お花を飾りました。日が落ちてから、各家庭で作ったお菓子やジュースを持ってお墓に行きました。各家族が、お墓の前でろうそくを灯し、お祈りをします。 村の子どもたちは、「お祈り! お祈り!」と言ってお墓を周っています。確認をとってから色々な家庭のお墓の前でお祈りをしてくれます(させてもらいます!?)。お祈りが終わると、そのお墓の持ち主は、準備したお菓子とジュースを、子どもたちに渡します。子どもたちは、ビニール袋(日本のレジ袋)を持参していて、色々な家庭のお墓を回り、お菓子をもらいます。ビニール袋1杯お菓子をもらった子どもたちもたくさん見ました。

日本でも、年中行事に地域差があるように、ここボリビアでも地域差があります。私の村では、トド・サント当日は休日。学校も仕事もお休みです。お祈りをしてくれた子どもたちにお菓子を渡すのも、この辺りだけの風習のようです。
ちなみに、ボリビアでの埋葬方法は、土葬です。そのため、お墓は御棺を置いたような形をしています。屋根付きのコンクリートでできたお墓もあれば、土がもっこりと膨らんだところに木の十字架をたてただけの粗末なお墓もあります。お墓にも貧富の差が明らかに見られます。

先輩隊員の活動紹介A!

もうすぐ帰国される先輩隊員の活動紹介の続きです。釜戸作りから活動をスタートされた「村落開発普及員」の神志那(コウジナ)先輩が、「暮らしが豊かになるために何ができるか」とさらに考え、始めたことが「養鶏」。収入源にもなり、乳幼児死亡率が非常に高いボリビアで、卵は子どもたちにとって重要な栄養源にもなります。
養鶏は本当に興味深いです。卵からひよこが産まれ、成長し、卵を産み始める。食用にもなる。こんないい話はないように思います。が、養鶏は、生易しいものではありません。日々の暮らしが安定しない村人たちにとって、養鶏を始める決心をするのは大変なことだと思います。最初の仕入れ費用、鶏小屋代、餌代、光熱費等々、収入を得始めるまでに、たくさんのお金がかかります。数ヶ月後の当てにならない収入を見越して、養鶏を始めなければなりません。

数家族が興味を持ち、養鶏を始めました。しかし、雛が病気になり、ほとんどの農家が養鶏を止めていく中、たった1家族クラウディアさん一家だけ粘り強く養鶏を続けました。数ヵ月後、雛が鶏になり、卵を産み始めました。たった1農家ですが、養鶏に成功しました。そうすると、次から次へと「我家でもやりたい!」と言う人がでてきているそうです。

その村では今のところ他に養鶏をしている人がいないので、クラウディアさん宅で1日50個とれる卵は完売とか。卵だけでなく、雛や鶏を市場で売り、さらなる収入を得始めました。市場で販売をするとき、看護士の田村先輩が、隣で、卵や鶏肉の栄養について説明されます。村人との人間関係の構築から始まった神志那(コウジナ)先輩の「養鶏」ですが、2人の隊員が集まると、活動はさらに広がり、深まりました。卵を産み始めるまでは、かなり長い道のりだったことと思います。


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