ボリビア日系協会連合会(FENABOJA)
>> HOME <<
ボリビア国旗
CASTELLANO〔スペイン語〕
Pagina Incompleta

皆がもっと参加する地域に
- 日本の大学院での研修を開始する 屋良恵さん -


JICA日系研修に合格し、2005年4月より1年間、日本の大学院の地域政策研究科にて、農村計画をテーマに研究をする屋良恵さんに話しを伺いました。

―― 大学では何を学んだのですか?

「大学は事業を起こしたいと思って経営学部へ入学しました。学んで行く中で、ボリビア経済の収入は、50-55%が農産物の輸出に頼っていることを知り、卒業後は貿易をやろうかなと思っていました。」

―― 経営学部で、なぜ地域政策を学ぶことにしたのですか?

「在学中にグレンメイキング(Grant-making)という、個人が事業を起こす際に、企業や組織が資金の援助、協力をする制度がある事を授業で知りました。お金がないから諦めるのではなく事業を起こせる可能性があるのです。

これには何段階もステップがありますが、自分達のやりたいという気持ちにかかるのだ。ということを学び、これに強く関心をもちました。情報ですよね、情報を知ることでできないと思っていたことが実現できる。

助成を受けるには、その事業が、地域にどういう影響を与えて、どういう良さを生み出すのかという事が、ほとんどのものの必要条件となっていました。家で、オキナワ移住地の問題点を聞いていたこともあって、地域政策がテーマに上がってきました。」

―― グレンメイキングをきっかけに、テーマにあがった地域政策。もともとオキナワ移住地の問題に関心があったのですか?

「大学を卒業せずに高校卒業で日本に出稼ぎにいく人が多いです。医学などを学んでいる人以外では、大学を卒業する人が少ないのです。何年か日本で働いて帰ってきて、貯めたお金で事業ができている人はいいのですが、余り貯まらず、ちょっと帰ってきて、また日本に行くという繰り返しで落ち着かない人が多いのです。そういうことを家でもいろいろ話していました。

屋良恵さん

1976年オキナワ第一移住地で生まれた日系二世。小学校、中学校はオキナワ第一移住地で、高校、大学はサンタクルスで学ぶ。父は、農業、母は、商店を営んでいる。幼稚園から日本語を勉強していたので日本語をしゃべるのには不自由しない。日本には一度、1990年の「第1回世界のウチナーンチュ大会」に参加するために行ったことがある。

また、大学へ行っている人はいるけど、私は、『どうして?何の為に?』と思います。
その先、その勉強を通して、どの分野で活躍するのかを考えさせるためには、地域が中心になって、『私たちにはこういう問題があって、これからこういう地域づくりをしていく。』『その目標に向かって事業を行っていくのでこういう人材も必要となりますよ。』というのがあれば、『こういう勉強すれば、私もここで仕事ができるのかな。』とか、『こういうことができるので協力しますよ。』とか色々意見がでてくると思うんですよ。

地域が教育を必要としているとかではなく、どういう人材を地域が必要としているのか。という大きな目標を掲げる必要があると思います。自分達の地域に人材をひきとめるような目標を。そして、地域のためにもっと多くの人に活躍してほしいと思います。

例えば、日ボ協会がこういう問題を抱えているということをもっと広く皆に話していく事が必要だと感じます。青年や婦人が参加するのはスポーツ大会などに限られています。会議は大人だけで集まり、青年は青年で集まっています。 色々な年齢の人が集まって意見を交換する場所がないのです。どういうことが問題なのかを皆で話し合う機会や場所が必要だと思うのです。

例えば、今まではJICAからのボランティアとの交流会もなかった。日本など、発展している国から来た人の情報は、違いますよね。違う感覚や、視点をもっていると思います。交流会、セミナーを企画して話し合う機会を作っていけばもっと近くで情報も得られますし、いろんなアイディアが生まれてくると思うのです。これはすごく大事なことだと思います。」

―― 卒業論文はどのような内容ですか?

「卒業論文では、“オキナワ移住地の地域発展の為の戦略分析*”をテーマに研究しました。 サンタクルスの経済に関わっているということで農業の点。そして、教育や、高齢化についても取り上げました。 地域のイニシアティブを中心に解決方法を探すというのが卒論のアイディアでした。地域がどこで、どの様に活動を行っていかないといけないか。そしてどういう事業があるのかというのを研究しました。

移住地の方々の収入は、農業にかたよっています。しかし経済的には、農業だけですと非常に不安定です。他の国の影響で値段が落ちたり、また作物が実らなかったりすることもあります。事業が農業だけでなく、多様であれば、農業が成功しなかったら他の事業でささえられます。

では『(他の事業は何?)どの様に(行うか)?』となるとやはり教育が必要です。『教育を中心に、自分達がどういう地域が欲しいのか。』そして『教育にむけて社会をどういうふうにしますか。』というと、やはり青年や婦人会の方々がもっと参加する地域にしていかなければ本当にもう解決方法がないのです。『こういうこともしたい。』『だったら誰がやるのですか。』となったら地域です。

私のこのアイディアはヨーロッパの事例が、もとになっています。その地域から皆が出て行く中、地域で事業を起こして、アピールして人材を引き寄せることで活性化し、過疎化問題が解決した。というものです。」

――研修ではどのような事を学びたいと思っていますか?

「大学の課程には、地域政策というのは入っていませんでした。経営や経済の観点からの分析です。ですから、研修では専門的な地域政策を学び、その上で卒業論文のテーマを、もう一度見直したいと思います。地域の良さ、悪さといった地域の特性も含めて、地域づくりがどの様に行われてきているのかを研究し、その問題の解決方法を分析したいと考えています。そして、ここで学んだことをオキナワ移住地で活かしたいと思っています。」

――最後に、日本で勉強以外にやりたいことなどありますか?

「チャンスがあれば参加する事は好きなのでします。大学が地域に向けたことを行っているそうです。ですから色々あると思うので参加していきたいですね。」

ハキハキと芯のしっかりした話し振りに余裕を感じたが、一週間後の日本への出発。「でも緊張しますよ、せまってきたから緊張しますよー。」と笑顔で話した。

 

*原題は、“ANALISIS ESTRATEGICO PARA EL DESARROLLO RURAL DE LAS COLONIAS OKINAWA UNO, DOS TRES”

(2005.3.23 / MK)

前(ボリビアに生きる・暮らす人々)のページへ

ボリビア日系協会連合会 / Federación Nacional de Asociaciones Boliviano-Japonesas
Tel:(591-3)333-1452,Fax:(591-3)333-1452,住所:Calle J. Coimbra 57,郵便:Casilla 2006, Santa Cruz-Bolivia,E-mail: fenaboja@cotas.com.bo
”ご意見、感想、身近な出来事・情報・記事(日系社会、日系人、ボリビア〔南米〕に関わる事)を是非お寄せ下さい。”

Copyright © 2002.5-2005 FENABOJA. All Rights Reserved.