![]()
リレーエッセイ(第15回)Volunteers' EYE![]()
「植山先生!今日の体育、何して遊ぶの?」「今日はドッヂボールして遊ぼうか」。生徒からの質問に対して何の違和感もなく答えてしまう私・・・。私はここボリビアで、サンタクルス、サンフアン・オキナワ両移住地の計3ヵ所を「体育・スポーツ指導」ということで巡回指導をしています。対象は日本語学校の生徒や地域の女性たちなどで、先の会話は巡回先のある学校でのことです。
ボリビアに来て初めて、この「遊ぶ」という言葉の使い方を知って驚きました。初めて聞いたときには「授業は遊びじゃないぞ!」と思わず言いそうになったほどです。子どもたちだけでなく、大人たちまでもが同じ使い方をします。たとえば、ママさんバレーボール大会のときに会場の外でよく聞く会話です。「いまはどことどこが遊んでいる?」「さあ、さっきはサンフアンが遊んだから、いまはサンタクルスとオキナワ第一が遊んでるんじゃないかな?」という具合。「いやいや、決して遊んではいませんよ。みんな真剣にプレーしています!」と言い返してしまいたくなるのです。
しかし、この「遊ぶ」という言葉は日本語の「遊ぶ」とは使い方がちょっと違うようです。どういうことかというと、冒頭の生徒からの質問は「どうんなことをするの?」という意味で、バレーボールの話は「試合をする、している」という意味になるのです。では、なぜこのような使い方をしているのかと日本語教師の方などに聞いてみました。ここボリビア・サンタクルス県の日系人の大半が、日本語とスペイン語のバイリンガルです。スペイン語の「jugar」という単語を調べて見ると「遊ぶ、プレーする」という意味になります。そこで、スペイン語が母語であるこの国の日系人たちは、スペイン語を主として考え理解し、それをそのまま日本語として使うので「スポーツをする」という表現をするのに「スポーツをして遊ぶ」となるそうです。当たり前のように日本語が通じる日系社会ですが、こんなところに文化の違いを感じてしまいます。
私の活動の場である3つの地域、正確にいうとオキナワ移住地は第一、第二、第三と分かれているので、5つの地域ということになりますが、これら5つの地域を巡回し、さまざまな人を接することにより、残りの任期、いろんなことを感じ、考え、勉強しながら活動していきたいと考えています。
FENABOJAのページへ戻る。