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平成18年度日本語教師研修(基礎Tコース)研修会報告
オキナワ第一日ボ学校 桜井 綾
私は 2006年の10月9日から2007年の2月23日までの5ヶ月間研修に参加しました。研修参加者はブラジル2名、パラグアイ1名、ボリビア2名の計5名でした。
一ヶ月間ブラジルで文法や教授法などの基礎を身につけ、それから本邦研修に参加するような形でした。
私は研修に行く前までは、自分の授業に自信がなく、いつも「本当にこれでいいのか」「もっと良い教え方があるのではないか」と悩み、私が担任になってしまったクラスの子供達には申し訳なく思っていました。
オキナワ第一日ボ学校では最近、非日系の学習者が増え、以前のように国語の教科書を使っての指導が難しくなってきました。
日本語を教えようにも、私自身日本語が国語とどう違うのか、日本語というものは何なのかさえ知りませんでした。日本語は自然習得した私にとって、非日系の学習者には何が難しいのか、簡単なことなのに「なぜ理解ができないのか」、と指導方法がまったくわかりませんでした。
ブラジルと日本で色々な先生方の講義やアドバイスを聞き、JICAが週末行っていた「子どもクラス」で毎週無我夢中で実践を重ねているうちに、自然と技術や教授法が身について、ほんの少しだが自信がついてきたように感じました。
今まで書けなかった教案も先生方のアドバイスのおかげで書けるようになりました。
国語教育では取り扱ったことのないテーマや今までやったことのない授業の進め方、毎週挑戦ばかりでしたが、終わってみて始めて本当に「やってよかった」と思いました。
授業後、良かったところや改善点を先生と研修生で話し合い、色々なアドバイスとアイディアをもらいました。本当に素晴らしい研修でした。
今は、「どうしよう..もう イヤだ」ではなく、「どうしたらもっと楽しく、良い授業をできるか」と考えるようになり、授業をすることが楽しくなりました。
すべて整った環境に、優秀な講師の方々、勉強だけに打ち込めるとても贅沢な時間を過ごすことができたことに心から感謝しております。
この研修では色々なことを学びましたが、私は特に教える楽しさ、そして学ぶ楽しさを知りました。
今まで、絵葉書やテレビでしか見たことがなかった日本の風景や奈良・鎌倉の大仏、日本の紅葉、雪、それから、日本の学校、どれもこれも今まで知識として知っていただけで、本物を見た時にはその美しさ、大きさにとても感動しました。今まで知識だけで色がなかった「私の中の日本」に少しずつ色と切り取られた風景、その場の空気、感動がプラスされました。非現実だったものが、現実に変わった瞬間でした。
学校見学ではいくつかの日本の学校を見ることができました。日本ではどのような教育をしているのか、そして、外国人がどのように日本語を学んでいるのか、とても興味があったので、実際に見ることができてとても勉強になりました。
一度は通いたい、勉強したい、と思っていた【日本の学校】。下駄箱や給食、クラブに時計のついた校舎。どれも私が憧れていたものでした。
今回の学校訪問で、「憧れ」だったものを実際に自分の目の見て体験できて、本当に良かったです。
学校訪問以外にも、どうして日本人は著作権、肖像権、人権、とあんなに神経質なのに温泉には平気で入れるのか、とても不思議でした。
それから、鎌倉と奈良で見た大仏はどうしてこんなに大きいのか、なぜ日本人は紅葉や銀杏を見てきれいと感じるのか、ただの「葉っぱ」なのに...と思っていましたが、初めて紅葉を見た時に、私はその美しい風景に見とれてしまいました。
日本で見るものすべてが新鮮で、感動がいっぱいでした。中学生のころ、どうして自分は日本人ではないのか...「日本人になりたい」と、自分が日本人じゃないことにとてもがっかりしたのを覚えています。
今は日系人だからこそ、見るものが普通の日本人の 100倍新鮮で、感動的できる。「日系人で良かった」と感じています。
初めて生まれ育った移住地を離れ、「ボリビア」のいいところ、悪いところが見えてきましたが、今まで以上に自分の国が好きになりました。
日本での経験は私にとって、本当に一生の宝になりました。研修が終わって、日本へ行ったことが夢だったのではないかと思う時がありますが、日本で得た知識や感動、出会い、発見、驚きは今でもしっかりと残っています。
お世話になった方々に恥じないよう、教え子達にこの感動を伝え、これまで以上に頑張っていきたいです。