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研修報告
熱田 恵美子
参加研修名:農協婦人研修
研修期間 : 2006 年 1 月 13 日〜 2 月 8 日
農協に関して
まず始めにボリビアから初めての農協婦人研修に参加させてくださいました JICA と、研修中、丁寧に講義してくださいました先生方に感謝申し上げます。
おかげさまで、充実した研修を受けることができ、多くのことを学ぶことができました。
私が参加しました研修は、始めに講義を受け、その後、実際に行われていることを視察する「理論と実施」のシステムになっており、大変参考になりました。
最初の講義は「日本の協同組合の理念と農協の組織」という内容でした。農協とは、「相互扶助」精神をもとに組織されており、その理念の一つは「万人は一人のため、一人は万人のため」ということでありました。
農協とは、一人ではできないことでも、大勢集まれば何かができる、共通して必要なものが創造できる、そして共通した問題を解決するための共同作業であると思いました。
講義のあとに施設訪問などが行われました。私の最も関心を引いた施設は、柏の葉などの即売所でありました。生産者は、売り上げの 15 %を即売所に納める規則になっており、残りは全て生産者の利益となっているところが大変参考になりました。この方式は、ぜひボリビアに帰って報告したいと思いました。
「 A コープ中田店」では、野菜や果物が、大きさ、品質を揃えて丁寧にパックされておりました。見た目にも美しく、並べ方も買う人が目を引くように工夫されており、ただ並べるだけではなく、客が「買いたい」という気持ちをおこさせる心理も考えてあり、多く学ぶところがありました。
長生の野菜や果物の選別所では、野菜や果物をベルトコンベアにのせて、箱詰めにする過程まで全て機械化されていました。例えばトマトなど、大きさ、つやなどが揃っていて、手を加えることなくパックされていることが印象的でした。
日本では農産地帯に居住する婦人の活動は全て農協とつながっており、これもボリビアと違うと思ったところでした。移住地でも今後 JICA による援助が減少していくことを考えますと、今後は CAICO (オキナワ農協)と日ボ協会が連携し、お互いに協力し合って、地域発展につながる事業を行っていくことはとても大事だと思います。このように、 CAICO の中に「婦人部」を設立する必要性を強く感じました。
農協婦人部のことを日本では JA 女性部と称し、女性部が現在取り組んでいることは、それぞれの地域に根ざしている伝統料理を講習会などで取り上げて紹介することでありました。私も、その会に参加することができ、地域の婦人と交流を持つことができました。疑問に思っていることをいろいろと質問して、丁寧に教えてもらいました。これからは、習ったことを移住地の皆さんにお教えしたいと思っております。
また、農作業の過程を子供達に知ってもらう意味も含めて、田圃での植え付けを学校の生徒と共に行う行事もあるそうです。親と子が共同作業をして地域の生産を支えていることを子供達にも実感させるいい企画だと思いました。
福祉事業、高齢者ケアに関して
高齢者のケア、福祉に関して申し上げますと、日本では充実した介護がなされていることを実感しました。
私が訪れた施設では、同じ建物に高齢者のケアを行う介護施設と幼稚園が機能しており、壁を一つ隔ててお年寄りと幼稚園の子供達とがお互いにコンタクトを保つことが出来て、いい刺激になる方法だと思いました。
施設の中で働いているスタッフも全員がプロの方々ではなく、ヘルパーは働きながら仕事を覚えているようで、新しい人材育成に力を入れている様子がはっきり受け取れました。
現在移住地で行われるデイ・サービスはお元気な方々の集まりとなっておりますが、日本では寝たきりのお年寄りや、体が不自由な方々が多く参加されます。
デイ・サービスの内容はこちらで行われているものとほぼ変わらず、 JICA 派遣の保健婦さんや看護婦さん、福祉専門ボランティアの指導が行き届いていることを知り、私たちは本当に恵まれていることを実感しました。
また、移住地では寝たきりのお年寄りはそれ程多くありませんが、若い方でも身体の不自由な方がいらっしゃいます。したがって、高齢者のみではなく、 40 〜 50 代から健康に気をつけるような指導も大事だと思います。
幸い病院でも適切な施設が増設され、充実した内容のリハビリなども今後は予定されているようですので、これを若い世代に引き継ぎながら地域社会の健康管理に力を入れるような努力の必要性を感じました。
研修に参加したブラジルや他の国の方々のことを少し申し上げます。ブラジルでは、コチア農協を再度立ち上げており、 70 〜 80 代の方々が責任者となり、若い世代を育成しているということでした。
団体長などは、一年あるいは短期間の交代で行われるものでなく、継続性を持たせ、年配者を要の役職として団体、あるいは会の重要ポストにおいて、彼らの知恵と経験を活かした地域造りの制度をつくっているそうです。
会員にも正会員と準会員制度があり、正会員が役員をつとめているそうです。会員総数が約 5 千名となっており、その 70 %がブラジル人、 30 %が日系人で構成されているようです。役員は日系人から選出されることが規則となっており、日系社会の構造そのものがこちらとは違うことがわかりました。
終わりに
移住地にはこらまでに数多くの青年ボランティア、シニアボランティアのみなさんがいらっしゃいました。彼らは私たちに、多岐にわたる範囲の知識と事業(医療、生活、福祉、教育など)を私たちに残してくださいました。今般、私は「農協婦人研修」に参加する機会を得たことによって、彼らが日本で学んだ知識と経験を実際に体験することができましたことは、私にとって大きな励みになりました。
これから私は研修先で学んだこと、多くの日本の専門家、ボランティアが残された知識、教えを継承していくことの大切さを感じており、また、帰国された方々と移住地との交流も大事だと思っております。
そして、今後の「農協婦人研修」は、私が学習した内容も含めて、できれば実際に日本の農家に入って体験、視察する機会があれば良いかと思います。
また、経験の豊かな年配の( 60 代以上)役員を指導者として、若い世代を育成することも課題です。
高齢者ケアについては、今後は養護施設の必要性が生じてくることと思います。それに合わせて栄養士を育てることも必然と思います。健康管理も病院に任せるだけでなく、婦人も協力して健全な地域社会の構築に力を合わせることが大事です。
JICA では、多くの人々が研修に参加してよりよい日系社会を作る人材を育成することを理想とするそうです。今後も多くの方々が研修できることを願っております。
笑顔を見せて心から思いっきり笑うことは血液の循環をよくし、また心も晴れ晴れとします。これからも笑顔で心身ともに健康な地域をめざして頑張りたいと思います。
研修というすばらしい機会を与えてくださいました皆様、本当にありがとうございます。