ボリビア日系協会連合会(FENABOJA)
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ア・ベ・ホタつうしん 毎月1日発行
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発行:サンフアン日ボ協会
発行責任者:日比野正靱
通信

 2008年 4月号 【通巻135号】(一部抜粋)

ボリビアのニュース

地区住民による正当な裁き  (UNITEL 2月28日ニュースから)
  今年1月18日にイビルガルサマ市でその地区の住民が、24歳の獣医学を勉強している青年を、よそ者扱いにして、歩道上でリンチして、結果的に死に至らせ、遺体を歩道に置き去りにするという事件があった。
  2月21日にはサンイグナシオ市でモトタクシーの青年2名が、その地区住民約1千名から、殴る、蹴る、たたくの暴力を受け、1名は現場で死亡、もう1名はサンタクルス市に送られ治療中であるが、生命に危険な状態にある。
  2月26日にはエピサナ市で3名の警察官が、やはり地区住民からリンチを受け、10時間以上人質扱いにしたあげく、絞殺し国道に遺体を放置する事件があった。放置された遺体の顔は、真っ赤に血で染まり、体には焼かれた跡、頭蓋骨は割れて脳が露出しており、手足の骨が数ヶ所も骨折しており、首には絞殺したロープが残っているといった残酷な事件が発生した。
  3月5日にはラパス市内の通りで白昼2名の女性警察官が拳銃で撃たれて死亡する事件が発生した。 
いずれの事件も彼らの表現する「地区住民による正当な裁き」(Justicia Comunitaria)だとして、何も無かったかの様な態度で平然としている。
  確かにMAS党政権が国民投票で将来の正式な憲法に認めさせようとしている新憲法草案には、「地区住民による正当な裁き=Justicia Comunitaria」が明記されてはいるが、裁く方法など詳細は示されていない。しかし、「地区住民による正当な裁き」の方法は今年に入って発生した事件で、国内に農村部、都市部に関係なく固定化されつつある事が恐ろしい。 
  1月から2月に発生した事件についても、警察など社会のルールを守る機関による動きはなく、犯人、あるいは共犯者の逮捕などについては何の調査や報告もない状況で、殺された人は「運が悪かった」という結果になる。テレビを見る限り、犯人や共犯者を特定できるものではなく、殴る、蹴る、たたくの暴力を加える人数は多く、棒を持った青年、中年、老人からおばさん連中までもが加わり、所かまわず力いっぱいに殴りつけ、とても人間が人間にする行為とは思えないほど残酷な様子である。
  本当にこれがMAS党政権の望む「地区住民による正当な裁き= Justicia Comunitaria」の実態なのであろうかと疑問に思う。仮にコカ生産者農民、あるいはMAS党員が地方でカンバたちによって、殺されたとしたら、今までのようにMAS党政権は黙っているであろうか、「地区住民による正当な裁き」と認めるのであろうか。恐らく政府を挙げて動き出し大きな問題として取り上げるであろう。この26ヶ月間で50件ものリンチ事件が発生しているが、いずれも犯人逮捕、事件の解決には至っておらず、むしろ、「地区住民による正当な裁き」として片付けられている現状を顧みると、国内でも見知らぬ土地には旅行すら出来ない不安な気持ちが優先する。果たしてこの状況を「国を変える政策」の結果と言えるのであろうか。
  500年前からJusticia Comunitariaは先住民の社会に存続しており、現在ではその多くは忘れられているが、一部の集落には未だ存在しているが、近年、この習慣が農村部や都市部に関係なく全国的に復活しつつあるのが恐ろしい現実である。
  3月15日、ボリビアで始めてのアイマラ族先住民の裁判官が誕生した。Dra. Amalia Moraresアマリア・モラレス氏。49歳の女性である。新任の裁判官も、大勢でリンチなどを加える事には反対であるが、「住民による正当な裁き」と従来からの習慣となっている「地区での裁き」に対しては同じものとして賛成する態度である。(担当 石沢)

物価値上がり  (EL DEBER 2月28日)
  すでに物価の値上がりは、肉や大豆、米や小麦などの農産物の不足から、また、国際相場の値上がりも起因して、値上がりするのは当然とも思われているが、これに伴ってパンや、ミクロの乗車料金まで間接的に値上げする動きになっている。一般庶民の生活費に大きく影響しており、国内で言われているインフレ率は2008年に25〜35%にも跳ね上がる予想だ。
一般庶民がもっとも求めるパンの原料となる小麦粉とラードの値も、日に日に上がっており、2週間後には一個がBs 0.50の値上げに踏み切ると発表している。市内を走るミクロの乗車料金も大人料金は一回の乗車にBs2に値上げする。これに因んでタクシー料金、長距離バス料金など、さらには一般運賃も関連して値上がりすることになり、国内のインフレ率は上昇する傾向にある。
  何故ならば仮に3人の子供がいる家庭では朝食と午後のおやつだけでも20個のパンが必要であり、日にパン代だけでBs 10を要する。月に換算すればパン代だけでBs 300である。供働きで二人が通勤するとして片道2回ミクロを利用する場合、日に2往復すればミクロ代でBs 16、月に交通費だけでBs 400を要する。一家族が生活するにはこの他に、学費、衣食住費が必要となり、最低の生活を維持するためにも収入のアップは必要である。サラリーマンであれば給与アップを要求するであろうし、メルカードで品物を販売する自営業であれば、マージンを多くとる事になり、それに拍車がかかり物価上昇に跳ね返る結果となり、物価値上がりは止むを得ない状況となる。
  2月29日には、ラパス市内で品物は市場にはあるが、それを買うお金がないため物価値上がりを理由にデモが始まり、大勢のデモ隊が集まったところで2つのメルカードにデモに参加した群衆が流れ込み、食糧品を集団で盗む事件が発生した。

自治制担当省を創設  (EL DEBER 2月22日)
  2月21日、モラレス大統領はサンタクルスでの演説の中で突然、自治制担当省(Ministerio de Autonomia)を新しく創設する考えを明らかにした。
   県知事との話し合いによる成果もなく自然消滅に終わったことから、現MAS党政権は新憲法草案の承認を国民投票で得る前に、6県が自治制となることに慌てた行動とも思えるが、今年はボリビアでの政治体制が大きく代わる要素がある。
  スクレの県知事の任命についても、大統領が推薦する人物には住民は強く反対し、住民の指名で、元MAS党員の女性が3月7日臨時就任するなど、政府の威厳が薄れて来ているようだ。サンタクルス県もEstatuto Autonomico(地方自治条例案・自治憲章)に関する県民投票を5月4日実施の運びなったが、発表後に政府側はこれを阻止するかのように新憲法草案の国民投票を同日実施する旨発表するなど、こじれた形になっている。
  その後、サンタクルス県では県民投票を1週間早めて4月27日に実施するかが検討されたようであるが、3月6日のAsamblea de Crucenidad(サンタクルス県議会)で当初決定した5月4日に実施する事になった。
  5月4日は新憲法草案の承認を目的とする国民投票が全国レベルで実施される予定であるが、6県は新憲法草案は違法だとして、頭からこの国民投票には参加する気はないようだ。

県民・国民投票、同日に実施? (el norte 2月21日)
  Estatuto Autonomico(地方自治条例案・自治憲章)に関する県民投票の5月4日実施決定を発表した2日後には、これに追い討ちをかけるように政府は新憲法草案に関する国民投票を同じ日の5月4日に実施する旨発表した。 
この国民投票は新憲法草案の第396条ある、土地の最高所有限度に関する事と、新憲法草案の承認に関する件である。MAS党政権はいかなる方法を用いてもEstatuto Autonomicoに関する県民投票を阻止する態度であるが、なんとなく子供じみた、立派な政治家が取る行動とは到底考えられないものがある。
  3月には国家選挙管理委員会を動かして県での県民投票を無効とさせる動きや、MAS政権の習慣となった先住民やポンチョ・ロホを使って国会を包囲させ、MAS党議員だけで、しかも30分足らずで県・国民投票実施に関する法案を改正している。またもやポンチョ・ロホの代表者をサンタクルスに送り込んで、サンタクルス県の銀行口座の凍結をする動きをほのめかしたり、県知事を起訴するなどと発表するなど、あらゆる手段で県民投票実施にブレーキをかけ続けているが、サンタクルス県に続いてベニ県、パンド県でも6月1日に県民投票が実施される計画であり、タリハでも6月22日に実施される予定である。
また、ラパス、コチャバンバ、スクレでも同じ方向で進めており、今回の政府からの5月4日に国民投票を実施する発表に対して、サンタクルス、ベニ、パンド、コチャバンバ、ラパスの県知事は、同日に実施する事に反発したが、中央政府としては全国的に想定して各県が実施する県民投票を阻止する事は極めて困難となろう。

コカの輸出    (EL DEBER 3月12日)
  政府は国内の消費量が不足する事から、米や大豆、牛肉や鶏肉の輸出禁止令を交付する一方、コカの葉の生産は国内需要量を満たすのか、この度、ベネズエラ、キューバへの輸出に向けて製品を作るために30万ドルを投資する旨発表した。
   3月4日、JIFE = Junta Internacional de Fiscalizacion de Estupefacientes = 麻酔剤国際 査察委員会=は、コカの葉を噛む習慣を撲滅する運動宣言した事に抵抗する態度と思われる。MAS党政権はコカ生産者の政権でもあり、アメリカをはじめEU諸国が何を言おうが、国を挙げて抵抗する構えは強い。アメリカのフィリップ・ゴルドバーグ大使はこの2年間で26%のコカ栽培は増加している旨発表した。
  このような発表はMAS政権には気に入らないのか、アメリカの小麦粉6000トンの無償援助(1千万ドル相当)もモラレス大統領は一方的に断っている。パン製造業者や個人企業連合団体は、モラレス大統領の強慢な態度を強く非難している。MAS党政権は民主的政治ではなく人気取りのため商買をする事に懸命になっており、国内のガソリンスタンドを直営するとか、国内の農業政策に関係なく安い食糧を供給するとか、搾油工場を直営で運営する計画を立てたり、近い将来はすべてが政府直営での売店ができることであろう。

サンカルロスで豚325頭がへい死  (el norte 2月24日)
  イチロ郡第2セクターのサンカルロス市では、昨年、農牧省からの救援物資として配布があった450頭の豚から、豚コレラの様な症状で疫病が蔓延し、これまでに325頭がへい死した。地元では少し弱った豚を死ぬ前に殺して、よく火を通して食べたが、激しい下痢と嘔吐をもよおしたと証言している。また、地元住民から原因不明の疫病が発生した根源は、以前、地元の養豚場で疫病が発生して全滅したところに、政府から配布された豚を一時的に入れたことが原因ではとの見方もあり、病名など詳細については判明していない現状であり、豚肉は食べない方が無難である。
  3月1日、政府はヤパカニ市の被災者に5トンの食糧と共に、家畜をなくした家族を対象に子豚625頭を支援した。

米の収穫始まる  (el norte 2月28日)
  モンテロ市の工業団地に点在する70もの精米所ではそろって操業が開始したが、例年と比較し50%の操業となっている。これはラ・ニニャ現象により大きな被害があったことを裏付けている。現在の価格は、エパグリ種でファネガ当たり77ドル、タリ種で80ドル〜75ドル、ドラード種で88ドルで取引されている。しかし、収穫最盛期になれば価格は下がるであろう。また、4月からは政府がアルゼンチンから白米を輸入する事になっており、少し値下がりする事が予測される。
  ブエナビスタ市では零細農家支援活動に米の種子10トンを298農家に配布し、38ヵ所の集落の農民により、287 ha を栽培しており、地元零細農家から喜ばれている。

硬貨が不足   (EL DEBER 2月21日)
  最近ボリビア国内で硬貨の不足が目立っている。
  特に物価上昇から消費者はお釣りの小銭の変わりに飴、チューインガムなどは受け取らず、硬貨を要求するようになっていること、また、最近、政府は新しく紙幣を発行したが、それに伴って硬貨は発行していなかったこと、政府のドルを買い求める態度が強く表れ、5年前のドル保有額の17億1400万ドルが2007年12月現在のドル保有額が53億800万ドルに目まぐるしく増額したことなどが大きな原因かと見られている。
  ウワサではアルゼンチンが20%増しの価格でボリビアの硬貨を買収しており、ニッケルと銅を取るためにそちらへの流失が原因…ともささやかれている。

電力節減対策、政府が電球配布   (EL DEBER 2月28日)
  2008年のボリビア国内での発電能力は900Mvであるが、需要量は1000Mvと不足している。
  政府は電力節減対策として、3月10日から消費者に580万個の電球を3ヶ月間で無料配布すると発表した。配布する電球は20Wの省エネ蛍光電球であるが、白熱電球100Wに相当する照明度がある。
  上流階級には12〜18個、中・下流階級には5個、大衆階級には2個を基準に配布するらしい。この方法でアルゼンチンでは毎月600 Mvが節減できた。とのことである。

労働者が国有化を要求  (EL DEBER 3月8日)
  ポトシ市内で鉱山、工場、同業組合の労働者により、物価上昇に起因するインフレに生計が圧迫した事から抗議行動の行進が行われた。
  この種の抗議行動は主に高地都市では最近頻繁に実施されているが、高地の国民は政府の経済政策に問題があるとか、インフレは政府の責任だとは表現せず、大豆加工、搾油、精米、牛肉・鶏肉加工工場に携わっている個人経営者が、一方的に値を吊り上げて大きな利益を得ているのであり、これらの業種をすべて国有化して安価な値段で市場に流して欲しいと、モラレス大統領に嘆願する行動となった。
  この要求に対して「マリンコビッチ」「コスタス」「ナヤル」「クルヒス」など個人の名前が出ていることも面白い。近い将来、社会主義政権となれば現実的になる可能性も大きい。

ラ・ニニャ現象、そろそろ終結 (EL DEBER 3月16日)
  ボリビア気象庁(SENAMHI)の発表によると、ラ・ニニャ現象は3月末から4月には減退すると発表している。今回のラ・ニニャ現象はボリビア全土に、水害、旱魃、冷害と大きな被害をもたらした。今年は10月末から3月までが雨期との予報であり、先ずは平均的天候となりそうである。
  しかし、3月19日、隣国のペルーでは北部海岸沿いとボリビアの国境地域で豪雨となり、ペルー政府は非常事態宣言を出すほど大きな被害が出ており油断できない状況にある。

政府、水害復興支援に6億ドル (EL DEBER 2月23日)
  政府は最高法令第29453号を交付して、ラ・ニニャ現象での水害復興支援として総額6億ドルで対応する旨発表した。なお復興支援の大半は道路関係の補修工事と、被災者への食糧確保に重点を置き支援される。



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