ボリビア日系協会連合会(FENABOJA)
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ア・ベ・ホタつうしん 毎月1日発行
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発行:サンフアン日ボ協会
発行責任者:日比野正靱
通信

 2008年 3月号 【通巻134号】(一部抜粋)

ボリビアのニュース

政府と県知事の会議 (UNITEL、NOTIVISION2ニュース、EL DEBER1月21日から2月20日)
  1月9日からは各県からの経済専門の代表者が集まり、IDH(Impusto Direct Hidrocarburo)による交付金削減に関する実務者レベルの経済的対策会議が始まった。政府と県知事とのその後の会議は、1月25日、各県からの代表者たちも交えて開催された。今回の会議では、新憲法草案とメディアルナが県別にアウトノミアを勧めているEstatuto Autonomico(地方自治条例案・自治憲章)の合流が最大テーマとして取り上げられた。会議の中で、県知事側からは、「現在対話により打開策を検討中のIDHによる交付金削減に関する対策、Bono a la Dignidadの原資獲得対策を、MAS党政権は一方的に法令を公布し、支給根拠が確定していない段階で、2月から支給を始めるように着々と進めているようだが、本会議はどんな意味があるのか」などの批判的意見が出された。「政府は自分たちの考えと基本方針の変更などについては、別に改善する気もなければ、変更する気もなく、単に時間稼ぎをしているようにさえ見られる」などとの意見も出された。
  ラパス県庁のサパッタ事務局長は、「政府はIDHからの資金による交付金を大幅に削減して、Bono Dignidadを支払う基金に流用し、2月1日から支払いを企てている事はほぼ確定であるとし、本日の会議の最大テーマである新憲法草案と自治条例案の調整に関する件も、審議中としておきながら、政府は一方的に自分らの希望通りの結果を発表をするであろう」と、厳しく批判した。
  ガルシア副大統領は会議の場で、突然、「12月20日から始まった県知事との会議は失敗に終わった」と発言。しかし、今後さらにこの会議を続けるとなったが、会議の次回開催予定を決めておらず、5時間に及ぶ会議は批判意見の発表会だけで終了した。
  1月21日、CONALDE(Consejo Nacional Democratico=民主政体審議会)を、カーニバル後の開催が決定した。IDHからの県庁への交付金確保と、副大統領の突然の発言内容を分析するなど、政府の一方的政策に圧力をかける対策を講じるためである。
   タリハ県の市民委員会の会長並びにコチャバンバ県知事は、政府の態度を単に時間を稼ぐ目的だけの行為であり、その間に政府の方針に沿った法令の交付や、自分らの新憲法草案の件でも、過ちを容認する態度も無く、また、審議中にもかかわらず、70万人ほどの高齢者(60歳以上)を対象にBonoを支給に動いており、それらは毎年2億ドルを要するが、資金手当ても確立していないなどと批判している。
  1月29日、CONALDE(民主政体審議会)は、サンタクルス、ベニ、パンド、タリハ、コチャバンバとチュキサカ各県の県知事と各県の市民委員会長並びに代表者によって、スクレ市で開催する事が決定した。
  同日、ラパス市ではIDHにより交付金の削減に関する件で各県代表者と政府との会議が開催されたが、政府側からの県知事に対する不平不満ばかりの発言で、話し合いが出来る会議にはならず、政府側からの発言のあとには「この対話は失敗に終わった」の言葉が頻繁に出た。
   夜8時過ぎに休憩となり、翌30日の午後2時から再開したが、特記すべき決議事項は無かった。
  2月7日、CONALDE(民主政体審議会)がスクレ市で政府側との対話中であるにもかかわらず開催された。政府側との対話により解決策は見出せないものとしての行動であろうか。決議内容は政府に要請する事で、それもすでに過ぎた件をやり直す要請で、子供が駄々をこねているような内容であった。政府への要請は、@スクレ市に3権を設置した実質上の首都にするための国民投票の実施 A憲法改正を昨年8月15日以降に戻して再度審議する BIDHによる各県への交付金削減処置の反対 C全国的規模の水害被災地への援助の不満 D6県が進めている県のEstatuto Autonomicoに対する政府側の全面的支援。 
などであり、それらを1月13日を期限として回答なき場合は行動で圧力をかけるとしている。
  政府筋では、現在対話中であり、これらの要求には応じられないという明確な態度を示している。
  また、県知事側は会合を続行するとすれば、モラレス大統領だけとの対話を要求しており、副大統領や大臣が会議に入ると、まとまる対話もまとまらず、会議の決議も二転三転して結果的には異なる結論が公表される結末となっているなどと批判した。2月8日、ルベン・コスタス県知事は政府と県知事で新憲法草案に合流させるかどうかという審議をしているにもかかわらず、Estatuto Autonomicoに関する県民投票を5月4日に実施する旨を発表した。
  県知事との対話は今後も行われる可能性はあるが、何の解決策も見出せないままに終了する事になり、Referendum Revocatoriaへの移行が予測される。
  2月11日、モラレス大統領は水害を理由に県知事との対話の60日間中止を発表している。
  2月14日、6県の知事や市民委員会により政府に要請した件の回答をする期日は過ぎたが、政府からは何の回答も無く、アレクス・コントレラス・スポークスマンから、政府は「この種の脅しには対応しない」と軽く流された。県知事側もベニ県での水害被害が大規模になった事から、早急に圧力をかける行動には出ないようだ。同日、モラレス大統領やMAS党議員からサンタクルス県でのEstatuto Autonomicoについて、5月4日に県民投票を実施する動きが活発化してきていることに対して、これは違法行為であり、県知事と選挙管理委員の起訴を発表。地元サンタクルス市では合法だという姿勢を崩しておらず、むしろMAS党政府に、憲法改正議会での自分たちが犯した違法行為を正当化し、気に入らない行為すべてを違法と決め付ける態度に不当性を強気で訴えている。
  政府は国内の対立打開策として、県知事との対話に踏み切ったが、その成果も得られなかった。60歳以上の高齢者へのBono Dignidadを石油権利金からの支払いに対して、6県は団結して「石油の権利金は地方の開発に利用すべき資源」として、Bonoの支払いへの反対姿勢を見せている。意地でも承認させようとしている新憲法草案を「MAS党の定款であり憲法ではない」と見ており、あくまでも、自治県制を勧める姿勢は変わらない。
  クルセーニョのEstatuto Autonomicoの普及活動が活発化した現在、早くもプラン3000にある大衆市民委員会(Comite Civico Popular)が先頭に立って「Estatuto Autonomicoは無効であり、新憲法草案の承認を」と、反対行動に出る構えを表しており、今年は国内の政治動向如何によりボリビアの将来が大きく変わる可能性が強くなっている。

ラ・ニニャ現象で災害
  今年はラ・ニニャ現象の発生が予想されており、太平洋側での降雨は多いが、ボリビア平野部では降雨量は少ないと予測されていたが、エル・ニニョもラ・ニニャも区別なく1月に入ってから著しい降雨量があった。
  ラ・ニニャ現象は降雨量が多いエル・ニニョ現象と反対で、むしろ降雨量が少ない事から、男の子(El nino)の反対の女の子(La Nina)と呼ばれるようになった。ラ・ニニャ現象の定説では、気温が低下する事から太平洋海岸での旱魃が著しい。ラ・ニニャ現象が始まったのは1903年で、その後、現象が記録されたのは1988年と1989年であり、海水の温度は4度下がった。なお、この現象は9ヶ月から3年間続くものと見られる。
  今年に入ってのラ・ニニャ現象による水害は、ボリビア全土に多大な被害をもたらす結果となった。1月6日現在の水害による死者は全国で49名、被災戸数は4万1557戸になっている。
   カーニバルになり、ベニ県では河の氾濫による浸水被害が顕著となり、浸水の水位は昨年より多く、ベニ県都であるトリニダ市では、市を浸水から守る堤防(Circunvalacion)が決壊するのも時間の問題といった状況。市民の不安は急速に強まり、高台に大規模なテントを設置し、環状線内の10万人を対象に避難用仮説住居なるものを準備中である。
   堤防用に建設された環状線の外側にある市街地の道路や家屋は完全に浸水して、すべての移動手段はカノアを利用する状況である。 
  ベニ県の70%が浸水状態にあり、水位は昨年より80センチも増している。家畜(牛)も推定100万頭が斃死する事態となっており、陸地面積(高台)は少なく、この内の50万頭は陸地での居場所が無く、浅瀬の水の中にいるという最悪な状況である。牧場も300万haが水の中にあり、家畜のえさとなる草が完全になくなっていることから、悲惨な事態に至るのは時間の問題となっている。
  カーニバルが終わって今までに6名の大臣が現場視察に行っているが、2月10日現在、政府の考えは、水もその内減少するだろうからzona de desastre(被災地)と宣言する必要無し、との見解であり、地元ベニ県住民からの批判を浴びている。
  2月12日、ベニでは堤防兼環状道路を越えて、市内に水が浸入し始めて、モラレス大統領が現場視察にベニ県に入ると同時に、Zona de Desastre宣言(緊急事態宣言)をした13日には飲料水の供給は停止され、飲み水が絶対量を大きく不足する事態となった。14日には最高法令第29438号で緊急事態宣言が出された地区が公表され、その数は、全国で57の市になっている。
  サンタクルス県内では37に上る市が被害を受けているにもかかわらず、13の市にしか緊急事態宣言がされておらず、MAS党員が市長の市だけに宣言されたことに不満が高まっている。
  2月16日、政府は地元からの苦情を考慮してか、サンタクルス県での緊急事態宣言を、さらに24の市に追加宣言し、合計37の市に宣言を公表した。2月20日、モラレス大統領とベニ県並びにサンタクルス県の知事との水害についての会議が行われた。ベニ県知事は水害復旧対策費に2億ドルを必要として政府からの対策費を要求している。サンタクルス県内だけでの水害復旧対策費は6億ドルになると推定されている。県知事からの水害被害の報告が2時間30分にわたり説明したが、モラレス大統領は被害を詳細に評価する委員会を設置し、被災者への支援についても含めて、委員会で方針を決め、遅くとも30日後に報告する旨最終決断を述べた。
   県知事からは、被災者たちは30日間も飲まず食べずで待てない、と主張し、緊急に対策を決めて被災者への支援活動の開始を強く要請し、また、県レベルでの救援活動が限界に近づきつつある状態圍を訴えて会合は終了した。 今後、政府はどのように対応するか疑問である。
   国内での対策とは別に、ブラジル政府はヘリコプターを提供し、人命救出に努力をしている。環状道路が決壊する危険性もさることながら、環状線上に多くの住民が避難地として仮説住居(テント)などを作り、わずかに到着する救援食糧で飢えをしのいでいるが、いったん増えた水位はそう簡単に短時間では引かず、地元からの訴えは今後益々強くなると思われる。
   水害被害が大々的に報道されている反面、タリハ県では特にパラグアイとの国境近くで旱魃被害が著しく、農作物は枯れ、一部の集落では飲み水が不足しており、タンク車で給水活動をしている。また、オルロ県では3郡の7の集落でひょうが降り続き、ジャガイモとソラマメ栽培に大きな被害が出ている。

鉱業・農業生産、油の産出量減少  (EL DEBER 1月21日)
  INE(InstitutoNacional de Estadistica=統計局)の発表によると、07年度のボリビア国内での農牧業、鉱山、石油、装飾品加工、革製品加工などの生産高は06年度と比較して量的には減少しているが、輸出高では国際価格の高騰からの関係で増加した結果となっている。鉱山部門での錫(Estano)生産は29・4%も減少した結果となった。ガスの輸出も28・6%も減少した事になった。儲け損ねたという見方であるが、国有化したことを誇りに思っている現政権が、ガス輸出高が約3分の1も減少し、国の政策が大きく左右する結果となった事実を、どう説明するのか疑問である。

飛行機事故、全員救出  (EL DEBER 2月2日、9日)
  LAB航空会社がTAM航空からチャーターしたボーイング727は、2月1日、コビハに着陸予定のところ、天候の関係で着陸できず、ベニ県のトリニダ市に着陸する予定が、飛行場の7キロ手前でガス欠となり、山中に不時着した。幸い、前方には大きな木もなく、奇跡的にも乗客全員無事救出された。ボリビアで運行しているジェット機はすべてが中古であるが、今まで墜落したことは無かった。
  2月8日には乗客85人を乗せたコチャバンバ発のアエロスール社のボーイング機が、エルアルト国際空港での着陸時に滑走路から50メートルもわきへそれ、主翼が地面すれすれで停止する事故が発生した。乗客には負傷者は出なく、全員無事に脱出する事が出来た。当時、滑走路は天気が悪く、雨と氷が降っていてスリップした事が原因と見ている。
  ボリビアのジェット機は燃料不足もあって、最小限の燃料で飛んでいるため、飛ぶ前には燃料の確認が必要である。

教育施設の改善  (EL DEBER 2月9日)
  サンタクルス市の公立校400校の内、214校が机や椅子が整備されず、あるいは何らかの改修工事が必要として2月11日には開校できない状態だ。
   今年は水害による被害もあり、被災地では11日の開校が困難な地区もあった。
  08年度の新学期が始まったが、ほとんどの公立校では机と椅子が不足し、多くの生徒は教室の床にしゃがんでノートに書くという状態で、一部の学校では生徒を使ってブロケオをするという行動にまで発展した。

日本政府の援助   (EL DEBER 2月10日)
  在ボリビア日本国大使館の白川光徳大使は、任期終了間近の土曜日(9日)、ボリビア政府に無償協力資金として810万ドルの援助を行った。援助は主に建設用の重機で、ダンプカー19台、モーターグレーダー16台、振動式ローラー3台、ブルドーザー3台、パラ・カルガドラ10台、ドラッグショベル4台の各種合計55台の重機の現物援助となっている。
  これらの重機は08年から10年の3年の間に、主にラパス、オルロ、サンタクルス県内の農村部での延長20182018キロの道路建設に利用する計画。さらに緊急工事用としてラ・ニニャ現象での災害復興にも活用することになっている。

ボリビアの電力不足  (EL DEBER 2月17日)
  元市民委員会長のヘルマン・アンテロ医師は、現在CRE(農村電化組合)の会長に就任しているが、2010年にはボリビアの電力不足が著しくなると予測している。
   全国での電力余剰は少なくとも10%を必要とするが、現在、4%しかなく、供給と需要量が反対になり、電力不足が憂慮される。
  現状から試算すると、10年には87メガボルト、11年には277メガボルトの電力が不足する計算だ。昨年サンタクルスに100メガボルトの発電所の建設を計画したが、政府はベネズエラのPDVSA(Petroleos de Venezuela, S.A)援助でエントレ・リオスに発電所の建設を予定していたため、サンタクルス発電所計画の承認が得られなかった。
  政府は、「電力不足は無く、心配する必要もない」と見解を示しす一方で、来月から消費者に向けて節電教育プログラムの実施を計画している。


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