ボリビアのニュース
移住地内で
コカインの密造
EL DEBER 10月22日
最近はコカイン密造方法も工業化・機械化が進み、水がある川岸の山奥ではなく、居住地の近くで密造が盛んに行われるようになっている。ブエナビスタに拠点を置いている麻薬取締事務所によると、イチロ郡内のヤパカニ市のファハ・ノルテに通じる道路の入り口付近と、サンフアン移住地以北にあるエンコナーダ市内ではコカインの密造が特に多く、「コロンビア方式」の工程での密造が急増しているらしい。以前はコカインを作るにはコカの葉を足で踏んでいたが、このコロンビア方式であればコカの葉を粉末にしてコカインを作るため、場所も人間も少なくて作れるため、普通の部屋の中ででも作れる。
麻薬取締官によれは60リブラ入りコカ袋が600袋サンタクルス市に入ってくるが、この内の50%はコカイン密造用になっているらしい。
レンタ・ディグニダの支給が
衆議院で承認される
EL DEBER 10月28日A3
レンタ・ディグニダは衆議院では承認されたが、参議院では大学、市役所、県庁へのIDHから得られる交付金のカットで生じている諸問題の解決のめどが立っていない事から、未だに承認されていない状況にある。11月5日、モラレス大統領はサンタクルス市で高齢者を集結させて行進を実施した。これは、いかにも自分が60歳以上の高齢者に支給するものだと強調する事と、サンタクルス市民に対する自分の権力を見せ付ける目的であったが、集結した高齢者は少なく、むしろMAS党がコチャバンバ県のチャパレ、シナオタなどから日産・コンドル車やマイクロバス数十台チャーターして連れてきた青年層が多く目立ち、集会は高齢者の集会か青年の集会か判断が出来ないようであった。集会での大統領の演説も長く、演説が終了する前から群集は帰路に着き、あちこちで空白場所が目立ちだした。モラレス大統領は上院議会でこのレンタ・ディグニダを承認されなくても、来年1月より最高法令をもって支給するようにすると力説していたが、多くの群集は最高法令ででも、国会の上院議員で承認されるとかのプロセスには関係はなく、もらえるお金はありがたく頂きますという態度で聞いていた。
11月20日、MAS党政権は参議院で承認無き場合は最高法令をもって支給すると強気ではあるが、いつまでも参議院で可決されないことから、コカ栽培農家をラパス市に出向かわせ、参議院の脅しに出て、22日にはラパス市に入る予定であり、参議員議会を占拠する計画である。
インフレ率
サンタクルス市が最高
EL DEBER 11月2日 B6
物価上昇は全国的ではあるが、なかでもサンタクルス市はインフレ率が最高だと新聞で報道された。INE(国家統計院)の発表によれば、今年の10月までのインフレ累積率は9・68%、過去1年間(06年10月〜07年10月)で見ると、11・34%となり二桁の大台に乗った。牛肉の不足は今後数ヶ月で解決できるものではないが、穀物、野菜類の不足と価格の高騰は数ヶ月(今年の夏作)で一応解決される予想であるが、今後のラ・ニニャ現象や気象条件如何よって不安定要素はある。
サンタクルスの市場で牛肉の価格高騰に伴い、市場の牛肉小売業者は11月13日午後から無期限ストに入り、小売業を中止しており、牛肉無くして生活できない消費者市民は騒ぎ始めている。これに対処するためか、11月15日朝のニュース番組で政府は軍部の貨物専用機でベニ県から牛肉を運搬した事がニュースなったが、ラパスの肉小売業者の話ではベニからの肉は冷蔵装置がある飛行機ではないためか、殆どの肉は腐敗が始まっており食用にはならないとテレビで報道された。
11月18日はサンタクルス市場にベニ県からの牛肉が15トン到着した。一級品で20ボリビアノス、2級品で17ボリビアノス/Kgと安く、スサナ農牧大臣は当日、テレビ出演して自慢げに「牛肉は安くていくらでもある、サンタクルス県内の畜産業者は値を吊り上げるために市場に出さない」と述べた。今回の肉問題は直接政府の資金を基にしてベニ県サンボルハから牛を購入して、軍部の飛行機で各市場に運搬するという異例な処置である。
また、農牧大臣は米、小麦、食用油、マイスなどが国内で不足するのであれば、「関税を無くして自由に輸入できる処置をとる」と発言した。数ヶ月前に牛肉が不足状態の時にもアルゼンチンから関税ゼロで輸入すると発言したが、アルゼンチンから肉が輸入された実績は無い。確かに米や小麦、砂糖、食用油などは、需要と供給の関係で不足状態となっている事から価格も高騰しているが、一時期的な現象であり、来年の収穫期に入ると価格も落ち着くと思われるが、米や小麦、マイス、食用油、砂糖の関税ゼロで輸入が正式に認可されれば、今後の国内での流通と価格に大きく影響し、国内生産と自国の農業保護政策にも影響があると考えられ、「無くなれば外国から入れる」と言った単純な考えでは困ると農業会議所などでは反発している。モラレス大統領は食用油の不足を対処するため、国営の搾油工場を作ると発表しているし、肉が不足すると先住民と名乗る民間人によって屠殺場を作る(すでに140万ドルの融資する段階にある)融資をするなど、サンタクルスの企業家と対立するような発言や政策を口から出任せに述べているが、一国の立派な農業政策だとは理解できなく、むしろ、国内の企業家と政府との対立的行動としか思えない。白米も不足から値段が高騰しているが、自由に輸入できる法令を10月31日付けで公布した後に、11月14日付け法令第29340号を交付し、政府がPL/480資金で白米1万トン(217・400キンタール相当)を直接輸入する事となった。
搾油工場やフリゴリフィコ(屠殺場)が少ないから市場でそれらが不足するのではなく、大豆や牛が災害で減少したことに起因している状況を理解できていないのが残念である。
11月20日、市場での肉小売業者は5日間営業停止していたが、従来通り小売することになったが、牛肉の値段は政府の直接的介入も効果なく、それ以前と同額であり、値段が下がることは無かった。
出稼ぎ者の送金
EL DEBER 10月24日 A22
多くの国民は、ボリビアに入る外貨の多くは、外国からの援助金や外資系企業の投資が殆どであろうと思いがちであるが、現実には外国で働くボリビア人出稼ぎ者からの送金額が、ボリビアに入る最も多額な外貨となっているのが現状である。ボリビアからの出稼ぎ者はアルゼンチン国が108万6千人で最も多く、スペイン国に38万6千人、次いでアメリカ国の36万6千人で、出稼ぎ者は250万人にも達する。2006年度の実績から見れば、出稼ぎ者からの送金総額は9億7200万ドルであり、この額はPIBの8・7%に相当する額であり、ボリビアの鉱物資源の総輸出額(10億8000万ドル)に等しい額である。昨年度は外資系企業の投資額は4億3510万ドル、外国からの援助金総額は2億4150万ドル、CAF融資は3億9700万ドル、BID融資は1億8400万ドル、BM融資は1億7100万ドルと送金額よりはるかに少額となっている。
出稼ぎ者からの送金額の45%がボリビアで生活する家族の日常の生活費に使用され、
1年前、モンテビデオ市で21カ国の大統領が集まり開催されたXVIクンブレ・イベロアメリカナにて出稼ぎ者が送金するお金は尊重するべき性質のものであり、公的援助金とは異なり、送金する側もそれを受け取る側にも優遇するとモラレス大統領もその約束に調印したにもかかわらず、1年したら忘れたのか1%の課税をすることになった。
今後の天気予報
EL DEBER 11月7日
将来の気象条件を正確に予測できれば、農業関係でも計画を立てて実行でき、天候による不作から逃れることができるが、今のところ的確な予測は難しい。しかし、10月にラパス市で行われた第7回南アメリカ西側の気象会議での結果は、ラニニャ現象によってベネズエラ、コロンビア、ペルー南部や高原地域、ボリビア渓谷地域、チリ南部では例年以上の降雨量があると予測され、また、ボリビア平野地域では例年以下の降雨量だという結論となった。
今年11月から2008年1月までの3ヶ月間では、ボリビア低地地域の降雨量はリベラルタ、ルレナバケ地域は特に降雨量は多く、ベニ県全体としても例年以上の降雨量があると予測しているが、その他の平野地域での降雨量は例年以下となると発表している。
農産物の不足から来る値段の高騰で、農業生産農家にとってチャンスとなる年に大きな期待と夢を持って、さらには今後の天気予報を充分活かして、2008年度では一躍大きく飛躍してもらいたいものである。
ダチョウの肉を商品化
EL DEBER 9月28日
サンタクルス県内でダチョウの飼育は2年ほど前から始められており、また、一部のレストランでは輸入したダチョウの肉料理をメニューに取り入れていたが、10月から国産の肉が販売・加工されることになった。
ステーキ用肉はキロ当たり90ボリビアノス、フィレ肉はキロ当たり120ボリビアノス、加工品としてモルタデラは150グラムで18ボリビアノス、生ハムは150グラムで25ボリビアノス、サラメは150グラムで35ボリビアノスと値段も高い。移住地でも同じ作物や同じ形態での営農から、いや、その形態を維持しながら、何か新しい事業にチャレンジする新しい分野を開拓する希望がある後継者が現われて欲しいものである。ダチョウの飼育は土地面積も少なくて経営できることが特徴、特別な施設も必要なく、青年部などの活動の中に視察を取り入れて、知識を広めたりすることも必要であろう。
ステビア栽培が本格化
EL DEBER 10月2日
ステビアという植物には砂糖の300倍の甘さがあり、原産は隣国のパラグアイ。ステビアという植物は、40年前にサンフアン試験農場にもその苗が入ったことがあった。しかし、当時は関心が薄く、採算が取れない状況から自然的に展示栽培のみとなり、その後は消滅してしまった経緯がある。しかし最近では、健康上の糖質とカロリーの問題や、肥満防止の対策と言った、糖尿病患者に優しい自然の糖質といわれ、市場で消費量が増えている。ステビアが学術的に世界に紹介されたのは1899年であるが、今では小規模的にではあるが、日本、シンガポール、台湾、南朝鮮、中国などで栽培されている。大々的にはパラグアイ、ブラジル、コロンビアなどがある。ボリビアでは1992年に栽培がユンガス地方で始まった。サンタクルス県内ではサンタクルス、グアラヨス、ブエナビスタの3カ所で15ヘクタールほどであるが栽培されている。ステビアは世界で4千トンほどの生産しかなく、需要に満たない。 原産地であるパラグアイがこの内の40%を生産して、次いでブラジルその他の国で30%を生産している状況である。ステビアは1ヘクタール当たり8万から10万本が栽培でき、乾燥した葉で1200キログラムから1800キログラムの収量がある。しかも年に3〜4回の摘み取り収穫が可能。乾燥したステビアの葉は現在Kg当たり5ドルで取引されている事から、ステビア栽培はヘクタール当たり年間1万8千ドルの収入になり、将来共に有望視されている。 今や「農業」は「脳業」とも言われる如し、単に栽培面積だけや、蒔けばできる、あるいは使用人任せの時代から、考えて作物を作る時代となっている事を念頭に置いて『脳業=農業』に取り組むことが大事である事を忘れてはならない。
ジャガイモ栽培
EL DEBER 10月16日
ジャガイモはもともとボリビア原産と言われており、栽培されていた歴史は古く、インカ時代にはすでに主食となっていた。主に高地での栽培作物と言う先入観があったが、最近では品種改良の技術が進んだためか、熱帯気候の低地での栽培も可能になった。サンタクルス県内ではオビスポ・サンティエステバン郡、正確にはチャネ地方でジャガイモ栽培に取り組んでいる農家が20戸ほどおり、生育状態と収量の面から見て、高地のジャガイモに劣らない上質なジャガイモが生産できることが判明した。確かにブラジルなどでは標高の高い所ではなく、普通の畑でバタテロと称して大々的な面積を栽培している。チャネで栽培している農家は、ジャガイモの品種はオランデーサで、種ジャガはコチャバンバから購入、播種期は5月から7月の間で今の時期に収穫に入る。現在収穫期で30人ほどの収穫労働者がジャガイモを収穫中である。日当は食事付き、コカ付きで35ボリビアノス。収量はヘクタール当たり、1400アローバ(約16トン)で、1アローバ当たりの価格は、出荷時期の市場での価格に大きく影響されるが、安い時期には17ボリ、今年のように高値の時には23ボリとなっている。畑渡しでヘクタール当たり、安い時期でも3000ドル、高い時期では4000ドルの粗収入となり、そんなに率の悪い作物ではなさそうだ。栽培や管理技術の面では、ボリビア人農家は殆ど人力での作業だが、将来コロニアで普及すれば、種ジャガの共同購入、共同出荷販売と収穫作業も機械で行い、コストを下げる要素は充分そろっている。、若い農業後継者も土地条件にもよるが、サンフアンでの新しい基幹作物として挑戦してはいかがだろう?
ABJ通信2007年12月号のページへ戻る
サンフアン日ボ協会のページへ
トップページへ戻る