ボリビア日系協会連合会(FENABOJA)
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CASTELLANO〔スペイン語〕
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ア・ベ・ホタつうしん 毎月1日発行
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発行:サンフアン日ボ協会
発行責任者:日比野正靱
通信

 2006年 9月号 【通巻116号】(一部抜粋)

エボ政策と教育基本法 (EL DEBER 7月11日、〜13日、15日)
エボ政権は6月に教育基本法案の発表をしたが、この中で宗教の授業を取り除く法案に対してはカトリック教会からや、一般市民から早くも反対の意見が強く、エボ・モラレス大統領は彼特有の話術で『政府は宗教(カトリック)を取り除く考えは無く、今回発表された内容はあくまでも文部大臣の提案である』と責任ノガレじみた発言をしていると同時に、『私自身カトリック信者であり、カトリックを尊敬している。我々原住民の信仰での神であるパチャママとカトリック教は長い歴史の中でともに歩んできた宗教であると信じている。何故私がカトリック教を忘れることができますか? 将来、私が結婚するとしたらパパ様のお許しを願うと思う』とも言っている。エル・アルト、サンタクルス、コチャバンバ、ポトシなどのカトリック系学校と教育協定している学校は反対意見で立ち向かい、カトリック、新教などの関係者も反対意見で6月27〜29日にはラパス市で集会が開催され、国民投票を実施してでも宗教の授業を守るという雰囲気になった。
7月10日からスクレ市で開催された教育基本法案の検討会は政府側が作成した草案に沿って検討され、検討会の運び方が草案を承認することのみに圧力がかけられ、大学代表団、市の教師代表団らは不満を訴えて、また、この種の検討は少なくとも3ヶ月間の期間をもって根底から充分検討していかなければ、いい結果は出ないとして検討会を放棄した。政府側の草案の内容は発表されていないが、宗教科を除外する、共通性を持った教育、ケチュア語、アイマラ語、グアラニー語での授業を重視、植民地時代の考えに沿ったものではなく先住民に対する教育を重視する、などが多く盛り込まれているらしい。モラレス大統領はこの検討会でサンチェス・デ・ロサーダ元大統領時代に交付したすべての教育法に関する条項を破棄するようにして、新しい時代に沿った教育法を交付する基礎となるよう期待していると述べている。
憲法改正議会に提案する教育基本法草案の検討会議は結果的に、サンタクルス、ベニ、パンド、タリハ、チュキサカ各県の教育委員会とカトリック教会、エバンヘリカ団体、父母の会、大学、教師団体、CODが反対し会議を放棄し、独自で草案の検討に入った。一方政府案に賛成する残りの県の委員会、警察、軍、オリヒナリオ団体らは政府案を元に検討することで平行線をたどっている形となった。
  エボ・モラレス大統領は7月19日、『今はカトリック教会とは論戦はしない、いずれ憲法改正議会に提議されるであろうから、その時が来ればカトリック教が植民地時代に何をしたか、また、一部の司祭の行動を明らかにする』と発言しており、MAS党の方針と宗教には大きなしこりがある。


ダイズの雑草 (EL DEBER7月11日)
遺伝子組み換え大豆の栽培が普及しており、グリフォサットの散布で雑草をすべて殺し、直播(Siembra Directa)が導入され、コストの削減、管理作業も楽になったように思えるが、自然界は強く、すべての雑草を枯らすグリフォサットにでも抵抗力を有する雑草が毎年出てきている。抵抗力を持つ雑草はSoya Guacha, Frejolillo, Balsamina, Maivas, Pepinillo, Gusanillo, Motojoboboなど。Dow Agro Sciences会社の発表によれば、グリフォサットに『Starane』を混合して散布すれば除草効果が高まるので同剤の散布を奨励している。

長期の旱魃で大豆に被害 (El Norte8月9日)
1ヶ月以上の期間雨が降らずサンタクルス県北方地区での冬作大豆に被害が現れている。特にオキナワ移住地では4千ヘクタールに旱魃被害が見られ、県内全体で約70万ヘクタールに被害を受けた。作付面積の60%は遺伝子組み換え大豆で現時点で開花期にある大豆の被害が大きい。

オキナワ第一移住地で「全国小麦の日」開催(EL DEBER8月13日)
8月12日、オキナワ第一移住地にて「第13回、全国小麦の日」が、ルベン・コスタス県知事、マウリシオ・ロカCAO会長、ヘルマン・アンテロ市民委員会会長、カルロス・ロハスANAPO会長ら県内の多くの関係機関の要人と、小麦栽培農家約1千500名の参加と、農薬、農機具販売会社約15社の展示スタンドとともに開催された。CIATからはこの日、新しい小麦の改良種Paragua, Parapeti, Ichiloの3品種でいずれも地域にあった品種と承認されている。県知事は演説で『県内の農地改革は県庁が行ない、県内に居住する先住民や県内の農民に再配分し、土地だけでなく、土地に付帯して飲料水、種子、道路整備も並行して実行する』と、自らの農地改革を発表した。 
政府側からは大統領、農牧大臣とも参加しなかった。小麦は2004年度の作付面積は2万5千400ヘクタールであったが、2006年度は5万8千700ヘクタールに増加しており、国内の小麦消費量は年間60万トン(人口当たり60キログラム)であるが、この内の15〜20%が国産で80%はアルゼンチン産の小麦である。

憲法改正議会開催(EL DEBER8月7日、13日)
8月6日、午前11時30分、スクレ市の中央公園Plaza 25 de Mayo前の『自由の館』「Casa de la libertad」にて、255名の憲法改正議会議員とともに、また、36のpueblos originariosの代表者とともに、正式に議会が開催された。開会式はボリビア国旗掲揚とスペイン語、ケチュア語、アイマラ語、グアラニー語で国歌斉唱され、チュキサカ県知事の開会宣言で始まった。255名の議員の出席確認の氏名を読み上げ、議会議長の指名と誓いの言葉などの儀式が続き、副大統領の挨拶、大統領の挨拶などで午後1時30分、開会式は終了した。
  MAS党の指名で憲法改正議会の議長となったシルビア・ラザレテ(Silvia Lazarte)さんはコチャバンバ県カピノタ村出身の42歳。先住民の農民婦人連合会を結成、コチャバンバからチャパレに移住し、2003年からはサンタクルス県サラ郡のシンジケート・ヌエバ・アメリカで農業に従事している。
  議会の会場となるグラン・マリスカル劇場が工事中につき、議会は工事終了後に本格的に始まる予定となっているが、議会をどのような形で進行させるか、また、検討・改正する憲法をどのような形に絞って議論するか、採決とその方法などについて、各政党からの意見書などを参考に検討している。MAS党の一部の議員たちは会議中にコカとアルコールを飲み、他の議員から指摘されるが、これは『我々先住民の習慣だ』といかにもその行為を正当化する態度で反発を受けることもある。また、その言い訳として『我々はこのような場で難しいことを議論する習慣も経験も無いから、パチャママの力を借りるためにアルコールを飲むのだ』などと、肝心の本筋の議論には中々到達できないようである。
  議会で承認を得るためには三分の二の賛同を得なければならないが、これでは何も決定されないので多数決で決定する方が良いのでは、という意見もMAS党議員から出ている。すなわち、MAS党員は憲法改正議会で採決する場合、129名が賛同すれば採決できるようにすべきとする意見と、MAS党以外の議員はあくまでも170名が賛同しなければ採決できないという意見に分かれている。
  チャパレ地区のコカ生産者の6団体はモラレス大統領の方針に従い、スクレ市に代表者が駐在することが決定され、憲法改正議会の成り行きを監視、査察するために事務所を設置することになった。議会に圧力をかけるためではない、と説明をしているが、自分たちに不利な結果になる場合にはただちに圧力をかける体制にあるようだ。本来は 『すべてのボリビア国民のために現状に見合った憲法を改正するための議会』 でなければならないが、どうも先住民・農民だけに有利な憲法が出来そうな雰囲気である。

与党6ヶ月間の政権を祝福(EL DEBER7月22、23日)
エボ・モラレス大統領は閣僚とともに出生地のオリノカ市で7月22日、政権6ヶ月の評価および祝賀会を催した。午前11時30分、ベネズエラ、キューバ、イタリア各国の要人も同行して、モラレス大統領はベネズエラ軍のヘリコプターで到着。オリノカのアドベの家にはMAS党の旗が上がり、ボリビアでも最も貧困な町が一大イベントの場となった。パチャママへの生け贄のリャマと羊が捧げられる儀式のあと、サッカー大会、オリノカ・ラジオ局の落成式、大統領自らトランペット演奏などをして祝賀会は終了した。
  新聞などでは行動的に動くモラレス大統領の6ヶ月間の評価を次のようにしている。

【プラス評価】
@憲法改正議会の実施 Aガス・石油の国有化 B政府官憲の給与削減 C汚職防止対策 D衛生・教育対策などについては良い評価を得ている。

【マイナス評価】
@MAS党員による機関の占拠・乗っ取り事件 Aキューバ人医師問題 Bベネズエラのチャベス大統領との親密関係問題 C地域、県知事との対立・アイマラ、ケチュア文化導入と土地問題 D宗教問題などについてはマイナス評価となっている。

エボ・モラレス大統領の切手が発行(EL DEBER 8月16日)
インディヘナの血を引く大統領が選出されたことに因んで、郵便局は3種類のエボ・モラレス大統領の切手を発行した。1枚は先住民の衣装で官位杖を持っているおり6ボリビアノス、もう1枚は大統領の懸章(banda)をかけた姿の切手で5ボリビアノス。さらにもう一枚は近々発行される予定となっている。

ATPDEA条約延長の交渉(EL DEBER7月26日)
2002年8月より試行された米国政府によるアンデス貿易振興、麻薬根絶法(Atpdea)において、ボリビアは繊維、木材、皮革および金属装飾品などの分野で関税優遇を受けることになり、ここ数年毎年対米輸出高が拡大(年間3億8千万ドル)しつつある。サンタクルス県はもとより、ラパス県などでも中小企業には産物の輸出先と関税優遇で多大な利点を得ていることは確かである。今年12月にこの条約期間が切れるため、期間の延長交渉をエボ政権はアメリカに要請しているが、米国はエボ政権をベネズエラのチャベス大統領、キューバのカストロ議長らと同じ反米的政権と見て難色を示し、期間延長の交渉は難しくなっている。6月22日、アルバロ・ガルシア副大統領が米国に延長交渉に行ったが、確かな交渉結果には至らなかった。副大統領はワシントンからの帰り、ロスアンゼルスに立ち寄ってミス・ユニバース祭に参加しており、野党から最低でも5千ドルの公費を使ったとして抗議を受けた。

ウクレニャで「インディヘナの日」(EL DEBER8月3日)
モラレス大統領はビクトル・パス・エステンソロ前大統領が農地改革を宣言したコチャバンバのウクレニャ村で8月2日の『インディヘナの日』に先住者農民2万人が集まる中で、三つの機械化農地改革に関する法令を公表すると同時に、ベネズエラ製のトラクターなどの譲渡や、農地の地券書の配布などを行った。大統領は演説の中で『サンタクルス県の一部の企業は私が農地改革について話すと、我々の土地を没収しようとしていると表現するが、土地は先住民の物であり、彼らは500年前に先住民から奪い取った物で、今度はそれを取り返し先住民や農民に再配分するのだ。また、今回の農地改革は単に土地の再配分だけではなく、機械化農業が可能となるよう農業機械や作業機をつけて行なう』として、農民にベネズエラから第一回目に到着したトラクターを見せて、農民たちに大きな喜ばしい舞台となった。
地券書は2千301地券を譲渡、トラクターはベネズエラ製が50台、中国製が290台、スペイン製が290台、耕運機が100台、それぞれ作業機をつけた農機であるが、これらは無償ではなく5年据え置き15年払いの長期融資となっているが、農民はそんな債務は関係なく、もらったものと思っているような顔をしている。野党からや多くの国民からは、モラレス大統領はこれらを利用しての「政治運動」をしているという批判も強い。

草の根資金で助成(EL DEBER8月6日)
サンタクルス県内の3ヶ所にそれぞれ救急車、診療所、教育施設部門に日本大使館の『草の根・人間の安全無償保障』の援助があった。救急車はサンフアン日ボ協会が運営する診療所に総額9千196ドルで7月31日に引き渡し式が行われた。診療所(Policonsultorio)はサンタクルス市中央日本人会にその改築工事費として総額7万2千644ドル、教育施設はLa unidad educativa Las Americasの施設の増設で総額7万8千577ドル。

CAO会長交代(EL DEBER8月11日)
CAO (Camara Agropecuaria del Oriente=東部農牧会議所) は役員の任期満了に伴い、ホセ・セスペデス(Jose Cespedes )前会長に代わり前副会長のマウリシオ・ロカ(Mauricio Roca)氏が会長となった。今まではCAO会長の就任式には大統領はじめ農牧大臣なども出席していたが、今回は土地問題や県知事との意見対立などがあって、政府側からは誰も参加しなかった。就任式での要人の挨拶の内容も自治制(Autonimia)のことばかりで終わった。新会長のマウリシオ・ロカ氏は37歳のサンタクルス生まれ、1987年にラ・サリェ高校を卒業、ブラジルで農業技師になる勉強をした。

ディーゼルが不足(EL DEBER8月17日)
ガス・石油の国有化に伴いガソリン・ディーゼル油の配分方法も変更された。現在、配給はすべてYPFBが管轄しているが、ベネズエラからのディーゼルが順調に入らないことYPFBの配給システムに問題があり、2週間前から各スタンドで燃料が不足する事態が起こりつつある。特に僻地にある70のガソリンスタンドでの燃料の不足が著しく、農作業に大きな支障をきたしている。このためYPFBは配給規制を行なっているが、システルナは2〜3日待たなければ配給されない状態となっている。

大統領の生家を国家遺産に(EL DEBER8月17日)
エボ・モラレス大統領は8月4日、自らの出身地のオリノカ村にあるアドベ(土壁)で作られた自分の家を歴史建造物と国家遺産として宣言する法令第8807号を交付した。オルロのカーニバル祭とカリャワヤ文化をユネスコに無形文化遺産としての登録に寄与した歌手のスルマ・ユガルさんや歴史家のテレサ・ヒスベルトさんは、大統領の思い上がりとエゴに反発している。
モラレス大統領は就任後6ヶ月間しか経過しておらず、国のために特に偉大な業績も行なっていない段階において、本人自ら国家遺産に宣言するには時期が早い。本来は大統領として国のために偉大なる功績を残し、その功績が国民に認められ、関係機関や国民から国家遺産として残そうとする話が上がってくるのが自然。大統領に就任早々、自分が生まれ育った家を法令で国家遺産に宣言することはおかしいのでは、と批判されている。

スクレに恐竜パークがオープン!(EL DEBER8月26日)
スクレ市郊外の恐竜の足跡で知られるCal Ocloc遺跡近くに白亜紀公園がオープンした。この公園にはディノサウルス、アンキロサウルス、チタノサウルスなど様々種を細部まで丁寧に表現したレプリカが多数配置されているという。
この公園は、観光強化プロジェクトのひとつとして、BID(米州開発銀行)の資金援助を受けて建設され、モラレス大統領、BID関係者らなど多数の参列者を招いて行なわれた。
入場料はボ国人Bs.15、外国人Bs.30、学生はBs.5。開館時間は平日午前10時〜午後6時、週末は午後3時までとなっている。


 

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